「建築写真というジャンル」

撮影:Hiroyuki Ide, クライアント:東京都港区,Actio.co.ltd

建築写真というジャンルがあります。

実は、自分は、アメリカに渡るまで、商品撮影や建築撮影をやっていました。
どうしても人物やファッション写真をやりたくて渡米したという経緯がありました。

その建築写真ですが、下の写真、これは私が使っていたカメラと同じものですが、スイス製のジナーというカメラです。


こういうビューカメラで昔は建築写真を撮影していました。ビューカメラは前後のボードをティルトやパン、スライドできるので、それで、建築物を見上げたようなアングルのときにパースが歪む(建物が先細りになる)のを補正していました。ピント面の移動も簡単にできます。

現在ある、Nikon fマウントのPCニッコールは、レンズをティルトできる構造になっていますが、原理は同じです。

上は、昨年、私が担当して撮影した建築写真ですが、これは全く普通のレンズで撮りました(NikonD750+Sigma20mmF1.8)。
この場合、カメラの位置によっては、門柱の柱が垂直には映らずに、先細りになったりしますが、デジタル時代には、これをソフトで補正することができます。

現在、CaptureOneProやLightroom、Photoshopにその機能があります。できればこの補正は、画像劣化の少ない現像ソフトでやった方が良いのですが、厳密に補正したいときにはPhotoshopで行います。

建築写真では、特別に意図したイメージ写真以外は、建物や壁は常に垂直になっているのが原則です。例えば、室内の人物写真でも、周りの壁や柱が不自然に傾いて映っているときには、私は、垂直か、不自然にならない程度に、補正します。そうすると、俄然、写真が落ち着きます。周りはそうとは分からないのですが、そういう処理が、写真の評価にも繋がっていきます。

私は以前PCニッコールを使っていましたが、売却しました。
ソフト的にしっかりと、それも正確に補正できるので、もうPCニッコールを使う意味がないからです。それに、とても高価で、確か30万円ほどします。だったら、もっと他に、賢いお金の使い方があると思うのです。

デジタル化の良さはそういうところにもあると思っています。

あと、デジカル化の恩恵はHDRです。
使いすぎると映像が陳腐化しますが、基本的にシャドウとハイライトをコントロールする場合に別々に設定するとある程度まで救えます。

しかし、それでは完璧にはいかないので、Photoshopの覆い焼き、焼き込みツールを動員します。上の写真でも、空の色を出すと、門柱の内壁や天井は真っ暗につぶれていたので、中間トーンまでHDRでコントロールして部分的に、覆い焼き、焼き込みツールを使っています。

海外のホテルのカタログなどを観ると、HDR機能を使って、例えば、部屋のベッドの下まで良く見えるような写真が、一般化しています。

表現方法として使うと陳腐なHDR機能ですが、仕事ではとても重宝する機能です。

にほんブログ村 写真ブログ プロカメラマンへ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ カメラ・レンズ・撮影機材へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です