「望遠レンズのポートレートは同じに見える」


メジャーな女性誌の仕事をメインにしていた1990年代、打ち合わせの合間に編集者といろんな話をしていました。

あるベテラン編集者が面白い話をしてくれました。

「売り込みに来るカメラマンの作品を10年以上見ているが、望遠レンズで撮ったポートレートはみな同じに見える。望遠レンズ(中望遠は除く)を使っている時点で、自分は、候補から除外する」。

このような編集者やアートディレクターは多いです。

何でかというと、望遠レンズでは、そのカメラマンの構図力、構成力がよく分からないからです。

例えば、フルサイズカメラの50mmや35mmでポートレートを撮ったら、もろに、その撮ったカメラマンの構成力や構図力が分かります。

しかし、画面一杯に被写体が映っていることが多い望遠レンズでは、ある程度ごまかしが効く。

雑誌の写真は、望遠を使ったものが多いです。特にファッション。

しかし、これは、ただ単に被写体を浮かび上がらせて、はっきりとさせるだけが目的、あと、背景にある邪魔なものをぼかしてしまうため。

ある意味、望遠レンズは「仕事のためのレンズ」です。

報道やスポーツもそうです。遠くにあって近づけないから望遠を使う。ただそれだけです。

プロを目指す方でなくても、全くのビギナーの場合、ズームレンズで撮影に慣れた後は、フルサイズセンサーカメラの場合、35mmとか50mmの単焦点レンズで徹底的に撮ってみることをお勧めします。

35mm~50mmの単焦点でしっかりと撮れるようになると、超広角や望遠も使いこなせるようになると思います。

50mmは、ほぼ平均的な人間の視野。35mmは、かなり視野の広い人間の画角です。

自分は、検査で、約35mmの視野率でした。ですから35mmの単焦点レンズが自分の自然な視野と一致します。そして、人を凝視するときの視野が、大体、85mmレンズに相当します。

そういう基準をまず持つことが大事だと思います。

そうすると、「自分の被写体を観る目」というものができてくると思います。

レンズは工業製品ではなく、自分の眼の代わり。

そうなってくると、面白い自分独特の写真が撮れると思います。

ぱっと観て、ああ、美しい。と感じて、次の日には忘れられる写真と、美しいとは思わないが、どきっとして忘れられない。と思う写真。

残るのは、自分独特の「眼」で撮った後者です。

そういう写真は、歴史的な名作(ポートレート、ドキュメンタリー)を観ても、ほとんど広角~中望遠で撮ったものです。

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