「三脚の話」

三脚は、カメラがぶれないように固定するものだと言われていますが、自分にとって、もうひとつ大事な役目があります。

それは、カメラを倒されないための重量があること。
人物撮影やファッション撮影では、ヘアメイクさんやスタイリストさん、編集者がスタジオの中を忙しく動き回っています。
物の撮影(商品撮影)でも、スタイリストさんや私が、ライトスタンドの間を這いずり回りながら、商品を次から次へと配置したりしています。

そんな撮影が半日も続くと、必ず、誰かが、三脚の足にぶつかったり、足をひっかけたりします。
写真の三脚は、ジッツオ。雲台はマンフロットのビデオ雲台です。
この組み合わせに加えて、三脚の足には、重りを付けています。大体、10kgくらい。
三脚、雲台で、約10kgありますから、合計20kgです。
これだけあると、ちょっとひっかけたりぶつかったりするくらいでは、びくともしないどころか、人間の方がスネに打撲傷を負います。

何度、これで助かったことか。

風景を撮る欧米のプロは、大体、ミディアムサイズで撮っていますが、やはり、三脚は相当ごついものを使っているようです。
特に、大自然の中では突風がありますから。
スタジオ内よりもっとシビアなのかもしれません。

ロケの時は、この合計20kgの三脚セットを担いで、延々と歩くこともあります。
カメラマンは体力が必要です。
風景写真の巨匠、アンセル・アダムスは数十キロのセットを担いで山々を渡り歩いていたといいます。

ニューヨークで、アンセル・アダムスの友人の方がやっているカメラの修理やさんがあって、そこでアンセル・アダムスが使っていたカメラを見ましたが、相当な大きさと重量でした。

現在はデジタルの時代ですが、やはり、リスク管理上、三脚は重量があった方がよいと思います。とは言え、最近は、軽い三脚ばかり、ジッツオもカーボン製になって、信じられない軽さです。

写真の三脚、1990年頃に同じものを2本、購入したのですが、使い込んだ方は売却、もう一本は収納に新品のまま眠っていました。
パーツを買い足そうと思って、最近、ジッツオに電話したら、担当の方は、このモデルの存在すら知らない状態でした。

三脚にセットしたカメラを倒されたりしたら、そこで万事休す。自分の責任ではなくとも、撮影はパーで、信用失墜です。

三脚はなるべく良いものを、そして重量があるものを使うのがポリシーです。

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「肌色とホワイトバランス」

Anna taken with Nikon D700 Nikkor85mmF1.8 ©2018 Hiroyuki Ide

写真は、先日アップしたロシア人の女の子で、これはNikonで撮影したものです。撮影の最初にグレーボードを持ってもらいました。

スタジオ撮影の時はいつもこのように、現像段階でホワイトバランス調整をするために、モデルさんにグレーボードを持ってもらいます。

光源は大型ストロボですが、やはり色温度が高く(左写真)、現像ソフト(CaptureOne Pro)のホワイトバランス機能にあるスポイトツールでグレーボードを基準点にホワイトバランスをとったのが右の写真です。

左の写真に目が慣れると、ホワイトバランス補正をした写真は赤っぽく見えてしまいます。特に、今、見ているこのモニタは印刷用にキャリブレーションしてありますから、余計に赤く見えます。

肌色は特に主観が入るので難しいです。私は、一応、補正したデータが気に入らないと、自分なりに、若干色温度調整を行っています。それで、クレームがきたことは一度もありません。自然に美しければそれで良いと思います。

ただ、同じクライアントの仕事では、ばらつきがあると、ちょっとまずいと思います。

どんな肌色を美しく感じるのかは、民族によっても違います。白人は、白い肌が見たままに白く映った写真を嫌う傾向があります。白人の肌色を、その白さを基準に出すと、大体、白い透き通ったような肌の下に血管の色が浮かび上がり、薄い紫色がかかることがあります。

これを、映画関係者たちは、特に嫌っていて、私がアメリカにいた当時、映画はフィルムが主流でしたが、照明の光源にアンバー(オレンジ)のフィルターをかけていました。

映画を見ていると自然で、こんなものかと思いますが、良く観察すると、大体女優さんたちの肌は血色の良いアンバーの色調がかかっています。

私が住んでいたアパートは、ニューヨークのフォトディストリクト(写真業界で有名な地域)で、よく、近所でハリウッドの映画撮影ロケが行われていました。

そこで、ライティングやフィルター、カメラ、レンズなどを良く観察していましたが、大体、上述のアンバー系フィルターを付けた光源を使っていました。

カメラはArriflexが主流でしたが、レンズは、ほぼNikkorレンズでした。アダプタを付けて使用していたようで、ハリウッドのフィルムムービー関係者に支持されていました。

ライティング(照明)については、もう、日本では目にしたことのない規模で、規模が大きいなりに、とても勉強になりました。
小規模のライティングでもライティングの原理は同じですから。

スポットや面光源の使い方、目からうろこでした。

人の肌は趣味で撮っている場合も、仕事の場合も自分の主観が入ると思いますが、一応、自分なりのスタンダードを持つとよいと思います。

そのためには、細かいホワイトバランスコントロールができる、LightroomやCaptureOne Proを使うのが最も効果的で楽だと思います。

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「キーボード」

Mac mini 2018 taken with iPhone7 camera ©2018Hiroyuki Ide

2017年に購入したMacbook Proは購入後すぐに売却してしまい、未だ2008年のMacbook Proを使っている。

諸々の気に入らなかった点の中で最も気に触ったのがキーボード。
キーボードのストロークが小さすぎる上に、キーボードの下にゴミが入り込んでキーボードが動作しなくなるトラブルが頻発した。

アメリカや日本でもユーザーが騒ぎ出した。
欠陥商品であることは明らかだったのに、Appleは謝罪しなかった。それどころか、こっそりとキーボードを改良した。

Appleは、名前は忘れたがアホな勘違いチーフデザイナーが取り仕切るようになって、全く製品がだめになってしまった。

写真は、Mac mini 2018年モデル。これは性能の割にお買い得で、即買いしたが、多分、自分最後のApple製品になるはず。

このMac mini 2018年モデルのキーボードも最悪だった。
ストロークがあるのかどうか分からない、
ブラインドタッチで、英文だと1秒に4〜5文字たたく自分にとってはストロークがないのは、致命的。

それで、本日、ふとMacProの有線キーボードがあったのを思い出して、つないでみた。もちろん動いたが、何より、昔のキーボードだから、ストロークがあって、超使いやすい。

キーボードで、こうも気分が変わるのかと、改めてキーボードの大切さを再認識した。

今年でパソコン歴が40年になる自分は、今まで様々なPCを仕事で扱ったり、個人的に所有したが、最もキーボードが使いやすく気分が良かったのが、IBMのThink Pad。IBMはデスクトップのキーボードも秀逸だった。

現在はLenovoブランドになったが、キーボードの使いやすさは継承されているらしい。

IBMはコンピュータを出す前は、タイプライターメーカーだった。だから、キーボードの大切さが良く分かっていた。
キーボードは最も効率的に使うには、キーを叩くようなストロークになっていることが大事だ。

自分は、特にタイプライターでタイピングを覚えたのでキーボードのストロークは5mmほどか、それ以上あった方が使いやすい。

アメリカでは、裁判をテレビ中継するが、アメリカの裁判所で、裁判中に、証言を神業のようなタイピングで記録しているおばさんたちを観ると、カタカタとストロークの大きいキーボードで打ち込んでいる。

タッチするようなキーボードは超速タイピングには向かない。
今年末には、順次ウィンドウズに移行予定だが、
ウィンドウズの周辺機器は、Macとは比較にならず、キーボードも様々な選択ができる。

それまで、我慢できるようなキーボードがあって本当に良かった。

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「SONYとパナの違いと差」

SONYのカメラ部門の前身、コニカミノルタ研究所に撮影に行ったことがあります。

時期的にもSONYがコニカミノルタを吸収合併する直前。

ロケに行く前に、広告代理店の担当に、

「コニカミノルタ研究所に行くのに、Nikon使っていてはまずいですか?」

と訪ねたら、

「気にすることはないですよ。Nikonでオッケ~です」

と言われて、安心してNikon D2で研究所員のインタビューを撮影しました。

ところが、撮影の途中に、

「我々が開発している次世代のカメラは、こんなカメラとは違うよ」。

と私のD2をチラリと見て、嫌味を言われました。

その口調がとても嫌らしく、今でも、そのときの気分の悪さを覚えています。

私も代理店の担当も一瞬フリーズしましたが、まあ、他社のカメラで取材されて、気分が良いわけはないわな。と、撮影後、お互いに、無理に納得しました。

その後、知ったことですが、当時のコニカミノルタ研究所は、東大のエリート研究者が多く、業界最先端の研究開発能力があったそうです。

ですから、SONYが、デジタルカメラを開発するにあたり合併・吸収したのだと思います。

しかし、どんな優秀な研究者がいても、企業文化というものがあります。研究者のアティテュードは、企業文化に左右されます。

ですから、SONYがその後、テクノロジー最優先で突っ走ったのは容易に理解できます。
多分、プロの仕事におけるカメラの使いやすさとか、タフネスとか、その辺には、あまり考えが及ばなかったのだと思います。

とにかく、最先端のテクノロジー。

エリートが陥りやすい考え方です。

一方、パナは、SONYとは対極だと思います。もちろん、パナも、優秀な研究者を多く抱えていると思いますが、その研究者をうまく企業文化で制御している。

おそらく、

「機能的にSONYには負けるな。しかし、工業製品は、壊れないで正常に動作していてなんぼ。壊れたら価値はない。プロが使う条件で、NikonやCanonの信頼性に近づけ」

こんな感じで、ハイエンドカメラを設計製造しているのだと思います。

私が若いころは、パナの前身、松下電器は、「マネシタ電器」と言われていました。

他社の製品をマネして、安い部品で作った家電はクオリティが低く、耐久性、信頼性で、日立や東芝に大きく差をつけられていました。

しかし、さすが松下幸之助の精神が少しは残っていたと見えて、その後、素晴らしい信頼回復を見せました。そのことは、自分で洗濯機やエアコンなどの家電を使ってみて実感しているところです。

デジカメはプロの視点からすると、家電的な部分が大きく、何時かは壊れる、壊れる直前までは正常に動作していないと困る。

と言った感じだと思います。タフなNikonもCanonも何時かは壊れます。

パナのハイエンド機も何時かは壊れます。

多分、パナのことだから、ここまで行ったら壊れるというデータがあると思います。

しかし、それは凄いことで、それを分かっていて使うのがプロです。

同業者の友人たちは、仕事で、それぞれのメーカーのカメラを結構ハードに使っていますが、いきなりぶっ壊れることはないとは言え、SONYの不安定さに対する不満は共通しています。このような不満はNikonやCanon、パナにはありません。

SONYが真にプロ機としての信頼を得るには、其の辺のことを考えて、パナの企業文化を少しは学んで欲しいと思っています。

それだけ、自分もSONYには期待しています。

だから、とても残念です。

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「機材整理」

収納庫にただ押し込めていただけの撮影機材を整理しました。

主に照明機材です。撮影に出かける時に、いつもゴソゴソと目当てのライトスタンドやライトボックスを探したりするのに時間がかかっていたので、下の写真のように、収納にラックを入れて整理しました。

以前はスタジオを構えていて、人物撮影に加えて商品撮影などもやっていたので、大型ストロボやライトスタンドがかなりの数になっていました。

現在はスタジオはなく、自宅を事務所にしてロケだけの撮影なので、必要な分だけ残して、随分と処分しました。それでも、出してみたら結構な量でした。中には、買った記憶がないものも。

現在は、高感度でも画質が荒れないカメラがあるので、自然光で済ませることが多くなりました。ほんと便利な世の中になりました。それに合わせて、以前は、大量の機材を運ぶために、大型のステーションワゴンを持っていましたが、現在は、コンパクトカーです。

たまに、ロケの人物撮影で、背景にグレーを使ってくれと言われることもあります。以前でしたら、3.5m幅のグレーバックを持参していたのですが、現在は、コンパクトカーに入る2m幅のものを使い、撮影後、PCでPhotoshopで作成したグレーバックに切り抜き合成してシャドウを付けたりしています。

知らない人が見たら、スタジオで撮影したと思うようです。

そう考えると、これらの機材は、ほとんどなくても良いのですが、たまに、大掛かりな撮影があるために、取ってあるという感じです。

必要だからといって買うと、結構バカにならない金額なのです。

しかし、綺麗に整理整頓すると気持ちが良いものですね。
今年も頑張るぞ。と、やる気が出てきました。笑

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「1億5000万画素!」

インスタフレンドの投稿を見ていたら、
「一億画素のPhaseOneを買うために、車を一台売却した」
と書いてありました(写真上)。

確か、価格は日本円で600万円前後だったと思いますが、ミディアムフォーマットのデジカメバックは、オーバー1億画素の時代に入っています。

下の表は私が長年お世話になっている機材商社のHPから転載したもので、すでに1億5000万画素のデジカメバックが登場しています。階調は16ビット!!

価格を調べたら、オーバー600万円。新規にレンズも揃えたら、1000万円オーバーでしょう。凄い時代になりました。メルセデスのEシリーズが買えます。

私のLeafやPhaseOneは古いタイプでしたが、アクアが買える程度の価格でしたから、この価格の高騰は凄い。まあ、性能の進化を考えると妥当か?とも思いますが、凄い価格!

以前、PhaseOne社に務めていた知人でさえ、一体、どんな人が買うのだろうか?とあきれていましたが、前述のインスタフレンドのフィードをよく見たら、アメリカのハイウェイにあるような、長さが20〜30mある車の広告の看板に載せるような、サイズも解像度も必要なラージサイズのデータが必要な撮影に使っている方が多いようです。

確か、BMWの広告写真も、この手のカメラで撮っていました。

カメラとレンズで1000万円で、ボディの償却期間が3年とすると、1年で200万円償却。ということは最低でも売上は年間3000万円は行っていないと買わないと思います。

アメリカやヨーロッパのコマーシャル系トップフォトグラファーは、大体、日本のトップの約3倍のギャラだと言われています。なぜならば、市場規模が3倍だからです。自分がニューヨークで現地の仕事をしているときは、大体2倍程度でしたが、当時日本はバブル期で、現在よりフォトグラファーのギャラはずっと良かったですから、3倍のギャラというのは分かります。

ですから、車の世界と同じで、売上が最低でも年3000万円以上のフォトグラファーをターゲットにしていると言えます。しかし、年に億単位稼ぐファッション・フォトグラファーのピーター・リンドバーグは、ずっと、NikonD4を使っています。ですから、稼ぎの良い、車やスティルライフのフォトグラファーが買うのだと思います。

現在の自分とは別世界の話ですが、動画の世界もそうですね。ArriやRedのハイエンドは3000万円ほどしますから。

カメラもかつてない格差の時代になったのかとは思いますが、それ以上に、特にPanasonic、SONYのレベルの進化と低価格化は凄いと思います。
自分的には、機材にお金がかからない良い時代になったと思います。

デジカメは特にセンサーとソフトウェアがものを言います。センサーは、日本がトップだと思われていますが、量産できて低価格のセンサーに限ります。真に性能的にトップのセンサーを製造しているのはイスラエルです。私のLeafのセンサーもイスラエル製でした。ただ、とても高価です。Leafは、元々、軍需産業ですから、国家規模の予算で開発していたのだと思います。

ただし、PhaseOneもLeafも、ボディは日本のMamiya製。昔から、ほんとうに壊れないタフなボディです。私も約20年間、何台も使いましたが、故障は皆無でした。

ソフトウェアはアメリカ、イスラエル、デンマークがトップ3です。
ボルボやマツダの危険回避システムのセンサーとプログラムはイスラエル製で、世界でトップだと言われています。

マツダのアクセラは、そのセンサーを採用して、自動ブレーキテストで、一時期トップを獲得していました。

写真は、絵画や彫刻とは違い、テクノロジーとともに進化します。フィルム時代はテクノロジーは裏で、ゆったりと静かに進行していましたが、デジタル時代になって、ものすごい勢いで進化しています。こういう時代に写真が撮れてエキサイティングだし幸せだと思っています。

私は現在、Panasonicに最も期待しています。テクノロジーも凄いですが、もう50年以上カメラに接してきた自分から見て、とてもカメラというものを知っているメーカーです。

PanasonicはNikonやCanonと比べ歴史は浅いですが、それを考えると驚異的なメーカーだと思います。やはり、パナビジョンのテクノロジーと、泥臭い総合家電メーカーのノウハウが、そのタフなボディにも生かされていると思います。

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「どうやってプロになるのか」

©2018 Hiroyuki Ide

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

長くカメラマン生活をやっていると、時々、
「どうやったらプロになれるんですか?」
という質問を受けることがあります。

多分、私がプロになったころと、現在ではちょっと違うとは思いますが、
基本的に、作品を売り込むということに関しては変わっていないと思います。

現在はカメラマンのHPを見れば、どんな作品を撮っているのか、分かりますが、今でも、広告のアートディレクターや雑誌の編集者は、かならずプリントを見たいといいます。フィルムもデジタルもプリントを見ると、PCでは分からない細かな、写真のクオリティが分かります。そこで、まず彼らは、このカメラマンは、しっかりとしたクオリティを持った写真が撮れるのだろうか?と判断します。

私がカメラマンになったころは、この写真のような、ポートフォリオ・ブックを見せていました。カット数は大体20〜30。1990年に労働ビザが切れて、アメリカから帰国したころは、メジャーな雑誌、自分がやりたい雑誌の編集部に電話をしてアポをとって、作品を見てもらっていました。

大体、どの雑誌でも、すでにレギュラーページを撮っているカメラマンは決まっているし、大御所がまだまだ大勢いたころでした。
後に、あるベテラン編集者は、一ヶ月に大体20〜30人のカメラマンが売り込みにくると言っていました。

自分の経験で言うと、
「これいいね。きれいな写真を撮るね」
などと、褒められたら、まず仕事は来ない。
これはニューヨークでもそうでした。

なにも言わずに、黙って写真を見入っていると、その後、仕事が来ることが多かったように思います。一番早かったのは、その場で、
「今度、このページやらない?」
と仕事をいただいたこともあります。

雑誌の仕事をしたい場合は、下から這い上がっていくようなやり方ではいつまでたっても上がれません。まず、トップから売り込みます。
現在の女性誌だったら、ヴォーグや、家庭画報、婦人画報あたりでしょう。

超一流誌の編集者は自分に絶大な自信を持っているので、自分が才能を認めたカメラマンだったら、無名でも仕事が来ることがあります。
そこで仕事をもらったら、その後、大体、他の女性誌に売り込んでも仕事は取れます。

これは、ニューヨークで学んだ売り込み方です。
私はこの売り込み方で、一年経っても仕事がとれなかったら、自分に見切りをつけてカメラマンをやめるつもりでした。しかし、なんとか勝率8割程度で仕事がとれたので、これまで食ってこれたのだと思います。

私がやってきたようなやり方でカメラマンになった方もいますが、多分、カメラマンの数だけ、プロになった方法は違うと思います。ひたすら、有名カメラマンのアシスタントとして修行して、なった方もいますし、個性的でなくとも、地味な売り込みを重ねて仕事を増やし、しっかりと期待に応える技で信用を築いていった方もいます。

ただ、プロになろうと思ったら、最終的にどんなカメラマンになりたいか?具体的にどんな仕事をしたいのか?という目標のイメージを強く持った方が良いと思います。そうすると、そこに向かって自然と旅はスタートすると思います。

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「ロシア人の女の子」

Anna taken with Canon 1DsMk2 ©Hiroyuki Ide

この子も、先日アップしたロシア人と同じ時期にスタジオにやってきました。友人同士みたいでしたが、この子の方が陽気で明るかったです。

ロシア人には美人が多いのですが、ロシアから出てきたばかりの子はどこか垢抜けておらず、良く言えば田舎っぽい、素朴な感じがしますが、ニューヨークやパリなどの大都会に出てきてしばらくすると、都会的になって、ファッションモデルにぴったりの雰囲気になります。

ニューヨークに移住したすぐに、有名なエリートモデル・エージェンシーで、新人モデルのテスト撮影をやっていたことがあります。白人、黒人、ラテン系、東洋系、ほとんどの人種を撮りました。

すべてのモデルを全く同じ撮り方、ライティングで撮っていると、それぞれの特徴が出ないことに気がついて、撮り方をそれぞれ代えていました。
結構、それが良いトレーニングになったと思っています。

一時期フランスの女優さんたちをファッション誌の撮影で撮っていましたが、みな、とてもワガママで、ワガママな被写体を扱うことに慣れてしまいました。

人物撮影はある程度年齢がいくと、被写体は自分より年下になることが多くなるので、精神的に楽になります。現在では、ほぼ9割の被写体は年下です。だから今では何が来ても怖くありません。笑。

このアンナという子は、性格も良く、明るかったのですが、お互い相性が良かったのか、全く気を使わずにのんびりと撮影できました。

まだまだ、このときは素朴な田舎の娘という感じでしたが、今頃は、洗練されて都会的な美人になっているかも知れません。

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「単焦点レンズとズームレンズ」

Nikkor85mm f1.8 with iPhone7 camera ©Hiroyuki Ide


自分の仕事、仕事仲間の間では、圧倒的に、単焦点レンズで仕事をしている方が多いです。

まず、撮影条件としてスタジオや、ロケ先での演出写真が多いので、フォトグラファーは自由に動けて、被写体を動かすこともできるので、ズームレンズを使う意味がありません。

ただ、個人的にブライダルやショーの撮影を依頼されたときには、迷わずに、レンタルした最新ズームレンズを使っています。

私がズームレンズを初めて買ったのはデジタル時代になってからです。たった一本だけです。

撮影状況に応じて、最新の明るいズームをレンタルしていますが、レンズのクリアーさと画質に、結構感動して、ズームも良いな。と思いますが、
そのあとで、単焦点のレンズを使うと、ファインダーの映像が、モヤが晴れたように、よりクリアーに感じます。やはり透明感が違います。

そして、画質も、やはりズームはズームで、単焦点と比べると、特に拡大率が大きい場合、最新のレンズでもボロが出てきます。
ただ、あまり画質にこだわらないジャンルの撮影では全く問題にならないと思います。

ズームを使っていて一番違和感を感じることは、
例えばモデルさんを撮っているときに、よりアップにしたいときに、思わずズームアップしてしまうことがあります。こんなときに特に違和感を感じます。

これは、まずいです。ズームアップするに従い、画角が変わるからです。

例えば私は85mmf1.8というニッコールレンズを常用していますが、自分の写真のスタイル、個性は、この画角での絵作りに頼っています。

画角の感覚が身に染み付いているから、構図的にも、アングル的にも、自分のスタイルが出てきます。これが、自分の写真のスタイルに繋がり、そのスタイルをクライアントや編集者は無意識に見ていますが、これを変えると、「あれ、ちょっと今回の写真はいつもと違うね」。と気づかれることになり、プロとしては、これはまずいです。


初心者の頃からズームアップに慣れてしまうと、レンズの画角の感覚が育ちません。

知人で、女優・アイドルを撮っている有名なカメラマンが、ある日仕事でズームレンズを使って、チェックのためにPCでサムネールを見たら、自分が撮った写真だとは信じられなかった。と述べていましたが、これは、画角の感覚がズームで、一時的に狂ってしまった良い例だと思います。

しかし、レンズも適材適所で、ズームが良くないと言っているわけではありません。ズームでないと撮れない被写体も多く存在します。

初めてカメラを購入すると、多分、ズームレンズがセットになっていると思います。それで写真を撮る楽しさを知って、もっと、自分のスタイルで撮りたい、注目される写真を撮りたいと思ったら、単焦点レンズをおすすめします。

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「FB(フェイスブック)での売り込み」

私が、FBに最初に登録したのは、FBが日本に上陸してすぐです。ほとんど日本人はいませんでした。多くは、アメリカの大学生。最初は英語でやり取りしていました。一度アカウントを削除しましたが、再登録して今年で、10年以上になると思います。

最初の頃は、たまに書き込まれるコメントに返信するくらいで、開店休業時代が続きましたが、2011年の大震災の頃から急に回りが活発になり、フレンドやフォロワーが増えました。

これは自分の方針ですが、実は、タイトルのように、FBでは、一応フォトグラファーだと経歴に書いていますが、よかったら仕事ください的な、売り込みはやっていません。しかし、コンスタントに仕事の写真や、その裏話を掲載しています。
そうやっていると、徐々にFBフレンドが増えてきて、FBフレンドの友人たちも申請してくれるようになりました。

そうやっているうちに、FBで知り合ったアート関係や、出版関係、広告代理店、企業の宣伝部の方たちから、ちょくちょく仕事の依頼が入ってくるようになりました。

最初は、単発が多かったのですが、その中のいくつかのクライアントさんの仕事はレギュラーになっています。

自分はFBフレンドの数が多いのを自慢するようなタイプではありませんが、一時、FBフレンドは2000名、フォロワーも約同数になりました。あまりに増えてしまい、いろいろと問題が起きて、一度、アカウントを削除し、しばらくして再登録、再開しました。

現在は150名ですが、以前のフレンドの中で密にやりとりしていた方が、再び友達申請をしてくれ、現在は、とても落ち着いた感じになっています。

Youtubeも、様々な情報を仕入れるために、日本だけではなく、世界中のフィードを見ていますが、やはり、売れっ子たちは、最初、自分が楽しくてYoutubeを始めたという感じがします。

楽しいところに人は集まる。そんな感じがします。

そして、専門的な売れっ子Youtuber、特に製品、ガジェット系は、的を射た的確な情報を提供してくれていると思います。情報を提供するために、結構、Youtubeで儲けたお金をつぎ込んでいるのが、動画を見ているとよく分かります。

こういったら当然だと言われるかも知れませんが、やはり、コンテンツが充実している、そして、楽しい、また見に来たい、そういうフィードは輝いていると思います。

商売っ気があると、ばれないようにやったとしても、それは匂いで分かります。最初は遊びで楽しく。それが王道だと思っています。

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